こんばんは。

今日は梅雨入りしたものの雨が降らずにいてくれたので

車に乗って首都高速をグルグル回ってました。

iPodで「曲をシャッフル」して、カーステから流しながら。

イギリスやアメリカや日本やドイツなどの曲が

次々とシャッフルされて流れます。

世界中から集まってきた曲が首都高速の上でランダムに演奏される・・・

iPodで曲をシャッフルして聴くと、

普段 なかなか聴いていない名曲を発見したり、

意外な曲のつなぎがよかったり・・と本当 楽しいです。


本日は、ドライブ中にもiPodから流れたRadiohead

1997年の傑作アルバム「Ok Computer 」についてお話します。


1997年にこのアルバムが発表された時、

私は「なぜ、コンピューターにOKがついてるのか??」と

タイトルに疑問を持っていました。


この頃の私はRadioheadというとヒット曲「Creepの印象が強く、

あとは2ndアルバム The Bends に入っていた

「Planet Telex」や「nice dream」を気に入っていた程度でした。

好きなアーティストではあるものの、 

既成の音楽の範囲を出る斬新さは感じていなかったのです。

この頃、世間ではCHEMICAL BROTHERSの「 Dig Your Own Hole 」や
Underworldの「 Born Slippyなどロックの楽しさを持ちつつ
テクノロジーを使った踊れる音楽が流行っていて,
私は毎日 このジャンルばかり聴いてました。
ギターを中心とした旧来のロックバンドも好きではあるものの
あまり魅力を感じなくなってしまっていました。

そして このアルバム「 Ok Computerを聴いたのですが、

明らかに前2作でのRadioheadとは異なるものでした。

Radiohead自身が「アブストラクト ヒップホップに触発されて製作した」と

述べている通り、大胆にエレクトロニクスが取り入れられていて、

様々なカットアップされた音が混ぜられていました。

※以前、お話したMassive Attack

当時アブストラクト ヒップホップのジャンルに入れられていました。


しかもトム・ヨークのヴォーカルやギターのメロディーは

前作まで以上に鋭く響き渡っているように感じ取れたのです。

私なりに考えたのですが、

このアルバムのタイトル「Ok Computerの「OK」とは、

この頃 その存在感が強くなってきていたテクノロジー、

コンピューターというものをRadioheadが受け入れたという意味ではないか、と。

ロックとテクノロジーが2項対立していた旧来の状態から脱却し、

ロックの側からテクノロジーへと飛び込んでいったという印象を持ちました。

そして、その音楽は最高に美しく感動的なものでした。

そして、Radioheadは この傑作アルバムの後、

Kid A」、「Amnesiac」と衝撃的なアルバムを発表していくことになるのです。
 


◆ 余談ですが、私が尊敬するソフトバンクの孫正義さんは、

自分の本籍はインターネットです」という表現を

何度かなさってきました。

1957年に佐賀県で生まれたとき、

孫さんの家には番地もなかったのだそうです。

在日韓国人として戸籍にも番地がないようなバラックに

住んでいたからだそうですが、その後アメリカに渡りコンピュータと出会い、

また様々な国籍の人と過ごしているうちに「

本籍がインターネット」と感じられるようになったのでしょう。


私は 首都高の上でRadioheadの曲等を

iPodでシャッフルして流しながら、

この感覚をわかる気がしました。


※参考書籍:「 孫正義は倒れない 」(著者: 吉田 司, アエラ取材班)